三津浜歴史探訪

その6「日本初の軽便鉄道は三津〜松山間」

明治21年10月28日、日本初の軽便鉄道が三津〜松山間に開通。明治19年12月に敷設の許可を得ますが、なにしろ日本では他に例がないため、機関車や客車はもちろん、レールも日本にはありません。そこで、遠くドイツのクラウス社から輸入することになり、次々と到着した資材は、神戸から三津へ回送され、無事開業の運びとなります。
三津―松山間に開業した坊っちゃん列車
夏目漱石が小説『坊っちゃん』で「マッチ箱のような」と形容したことは、皆さんご存知ですよね! 三津〜松山間の所要時間は28分、運賃は3銭5厘。順調な業績から、明治25年には高浜まで延長されます。その後の明治44年、三津の有志は伊予鉄に対抗して、三津(江の口)〜道後に至る「松山電機軌道」を設立し、伊予鉄も負けてられないと、蒸気機関車の軌道を改修し、電車の運転を始めます。この両鉄道の熾烈な競争は全国的にも話題になりました。その後、両者は合併し現在に至っています。今ではその面影も無くなりましたが、松山ー高浜線は今日ものんびりと走っています。(※但し、花火大会の日は凄いことになります)

その5「三津の港」


明治時代の三津浜港艀
ドラマ「坂の上の雲」をご覧になった方、写真と似たような映像と大勢の見送りに秋山真之が不覚にも泣いてしまうシーンをを思い出すでしょ。写真をよーく見ていただくと、港なのに桟橋がなく、沖の方に船が停泊してますよね。当時の三津から梅津寺あたりまでは遠浅で、大型汽船が接岸できないため、艀(はしけ)という小さな船で乗船客を大型船まで送り迎えしてたのです。このことを知ると、あのドラマのシーンも納得いただけると思います。
私たちが小さい頃は梅津寺の砂浜も潮が引くと随分遠浅で、結構、沖の方まで歩いていけたのを思い出します。
写真奥に見える興居島(小富士山)は、今のまんまですね!
当たり前か。

その4「関ヶ原の戦いのさなか、三津浜でも戦が! こうして海賊衆は活躍の場を失った」

関ヶ原の戦いの混乱に乗じて伊予国での領土切り取りを謀った毛利氏は、現地で御家再興を狙う河野氏の旧臣や瀬戸内の水軍衆に働きかけて蜂起させた。安芸国竹原から出陣した数百艘におよぶ舟の将は能島水軍の村上元吉、因島水軍の村上吉忠ら豊臣秀吉の定めた海賊停止令によって活動の場を失った海賊たちで、伊予国三津浜(現在の愛媛県松山市古三津)に上陸すると、現地の河野氏旧臣の平岡直房らと合流し正木城(松前城)へ迫った。

これに対して守将の加藤嘉明の弟加藤忠明や足立重信、佃十成らは女子供を城内より逃がしたいと偽って猶予を求める間に城下の民衆を使って、さも毛利氏の侵攻を歓迎するかのような流言を行い、また宇和島城主藤堂高虎に援軍を求める使者を密かに出した。こうして油断しきって三津刈屋口に布陣していた敵陣に一気呵成に夜襲をかけ、あたり一面に火をかけると数で勝るはずの毛利軍はたちまち瓦解し、村上元吉をはじめほとんどの諸将を失ってしまう。
三津浜夜襲、伊予の関ヶ原
その後も毛利軍は諸城に立てこもって抵抗を続けるものの、勢いに乗った加藤軍に各個撃破された。この敗北により、河野氏のお家再興の望みは完全に絶たれ、海賊衆は活躍の場を完全に失うことになり、毛利氏は吉川広家らの画策した本領安堵の約束を反故にされる遠因ともなった。

なお、この一連の戦いには様々な文献や資料によって「三津刈屋口の戦い」「刈屋畑の合戦」「三津浜夜襲」「竹原崩れ」など、多くの呼称が伝わっている。

その3「三津には競馬場があった!」


昭和初期、松山では競馬がとても盛んでした。実は三津にも競馬場がありました。公式に三津浜競馬が実施されたのは地方競馬規則の施行後の昭和4年の施行許可を受けて以来。それまでは近隣の大可賀地区等周辺でもさかんに草競馬がおこなわれていたらしい。
昭和4年三津浜競馬
軍馬法の施行で鍛錬馬競走を経て、戦後県営競馬として復活しますが、同時に松山競輪も始まり、競輪ブーム下の地方競馬不振はここでも例にもれず、昭和30年に幕を閉じてしまいます。
ずっと市民に親しまれていれば、今、高松にあるJRAは三津にあったかも?

その2「三津に醤油屋さんが多い理由」

三津には江戸から明治末期まで、2つの塩田がありました。新浜と、今の西警察署あたりに大きな塩田が2つ(写真は新浜の塩田/明治末期)。
明治末期愛媛県三津地区の塩田
海上からの物資(大豆、麦など)が手に入りやすい環境に加えて、辻井戸(現住吉町商店街脇)や御茶屋井戸(現三津浜小学校内)に代表されるように、良質の水に恵まれており、昔は7つの造り醤油屋さんがあったそうな。今でも、遠藤味噌醤油店、田中屋、丸木醤油、村要本店の4つが、創業100年以上の歴史を越え頑張っています! 量販店等の市場ではあまり見かけないかも知れませんが、三津の醤油も使ってみてね。