三津の魚市場

■江戸から昭和まで、にぎわい脈々

 室町時代を起源とする三津の朝市が、本格的な魚市場として整備が進んだのは江戸時代。元和2年(1616年)に、下松屋善佐衛門という商人が魚類紹介所を開いたのが始まりといわれます。藩政時代には問屋制の導入など松山藩の特別保護を受けて市場は大きく発展し、明治には会社組織の魚市商会社へ。昭和に入って町営化され、昭和15年に松山市と合併するとともに市の中央卸売市場となって今日に至っています。

 市場としての機能は江戸時代に整いましたが、当時はまだ建物のない青空魚市場で施設設備の近代化が図られたのは明治に入ってから。明治21年に、巨大な丸い屋根を持つ建物が完成し、その雄姿は海を越えて関西でも噂になったほどでした。
「朝市が伊予節に謡われて名物に数えられるゆえんは、何といってもあの特殊な大円形の建物の中行われる生魚のセリ市である。三津の町に足を踏み入れると、先ず肩に魚かごをかついだ人、自転車、リアカーを走らす人、あるいは頭に御用櫃を戴いた女等、市場へ急ぐ人達の如何にも活気ある足どりに驚かされるであろう。」と昭和初期に出た郷土読本は当時の市場のにぎわいを描写しています。
直径33mの丸屋根は、三津の魚市場のシンボルとして長く愛されましたが昭和29年に取り壊され、現在では漁船がつながれた石段だけが残っています。

 商店街を抜けて渡し乗り場の方へ。「船道具」「釣り」の看板が増え、家の軒先に発泡スチロールのとろ箱が目につくようになると三津1丁目。漁師町らしい風情が、色濃く残っているエリアです。だんだん強くなる潮の香りに誘われて、さらに進めば、突然目の前がひらけて三津の内港。
緑の港山、波おだやかな海、ポンポンポンと耳に心地のよい船のエンジン音、のんびり進む木造の渡し舟…何十年もずっと変わってないようなのどかな風景は、映画「がんばっていきまっしょい」にもなつかしく登場しました。
 

TOPICS

魚のまち三津浜
三津の魚市場
平成の三津の朝市
三津の朝市出店一覧
海産品店紹介
釣具店紹介
三津の朝市開催情報


 

tai

 

 

 

 

 

 

 

 

このサイトは、三津浜応援企業により運営されています。ご意見ご感想はこちら
Copyright(C)2006 三津浜応援企業All rights reserve